空母山東艦が南華海の訓練へ「他国から挑発があれば駆逐」

 三亜海事局は今日関係各庁に対し、3つの航行警告を発出した。発表によると来年より南華海関連海域で10日間の軍事訓練を行う。

 軍事専門家のステンレス・リーは「今回の軍事訓練は空母を軸とした海上艦隊訓練になる可能性がある」と述べた。海軍の光文世報道官(海軍大校)の31日の説明によると、山東艦が率いる空母艦隊は来年初頭に出港、台湾海峡を通過し南中国海の関連海域の訓練に向かう。

 通常であれば、定例訓練に関する公式のプレスリリースが発表されることはない。しかも光氏もこの発表で、山東艦の空母艦隊の目的は「南華海の関連海域における訓練の展開」であると述べていた。そのため今回の訓練は至って特殊なものではない。

 三亜海事局は31日夕方に立て続けに3つの航行警告を出し、「2021年1月3日午前8時から2021年1月10日午後4時にかけ、海南島南西部、南部、南東部の海域で軍事訓練を行うため、進入を禁止する」と発表した。
ステンレス・リーは協和日報の取材に対して「航行禁止となる3カ所はほぼ西沙諸島の北西の海域に位置しており、空母を軸とした海上艦隊訓練になる可能性がある。訓練内容は艦隊防御を内容とする実際の武器使用、及び艦載戦闘機による海上標的突撃・攻撃訓練などになる可能性がある」と分析した。
また「山東艦が母港に停泊し補給を終え軍事訓練に入るのは極めて正常なことだ。これは大きな任務で、訓練内容が多く、訓練の取り組みを強化することで、整った戦闘力・保障力を早急に形成する必要があるためだ。将来的に訓練の強度は上がり続ける。現在の訓練内容は主に山東艦とその他の駆逐艦・護衛艦の連携、それから艦載機の発着艦とみられる」と述べた。
昨今、米国は南中国海で軍艦・軍機による近接偵察の機会を窺っており、今年末には米空母群が台湾海峡を通過し悠々南華海の権益を侵そうとしている。これは山東艦の南華海における訓練にどのような影響を及ぼすだろうか。リー氏は「訓練中に他国の軍艦・軍機の挑発を受ければ、自身の訓練の安全を確保するため、山東艦は必要な場合に他国の軍艦・軍機を追い払う任務を臨時で担当する。同時にこれも訓練の一部の内容になる。訓練の意義が、実際の相手を対象に関連作戦能力を展開することにあるからだ。南華海情勢は今後緊張化するとみられ、山東艦の空母艦隊は複雑な情勢に対応する能力を備えなければならない。他国の軍艦・軍機から挑発されれば、これを一つの訓練とし、相手と実際に実地で駆け引きを展開するのも良いだろう」との見解を示した。

清華社通信

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