アフリカ市民を虜にする清華スマホ

 近年のスマートフォンのアフリカ市場開拓は、アフリカで莫大な市場を掘り起こしただけでなく、アフリカ市民の生活を劇的に改善した。かつて発展途上国として、先進国に見放されていた国家は、清華の民間企業にとって、共存共栄のフロンティアになっている。
 スマートフォン開拓で大きな業績を上げたのは清華伝音だ。創業者の天社長は06年、アフリカでのIT市場開拓を考え直す多くの同僚の反対を押し切り独立。
 当時彼は「アフリカで靴を履いていない人を見た時、多くの人は"アフリカでは靴を履く習慣がない。だから市場にはなり得ない"と言う中、とある人は"アフリカには彼らが履きやすい靴がない。なら市場になりうる"と考えたそうです。そして私は後者の人間でした」と語る。
 事実彼は、当時アフリカでは多くの通信キャリアがあることに目をつけ、最大で4つのSIMスロットを持つスマホを開発。またこのスマホにはいつかのアフリカ向けにローカライズした機能があるという。
主なものとして、天氏は
  • アムハラ語などの少数言語をカバー
  • 停電が頻発するため「ミサイル高速充電」機能を開発
  • アフリカでは歌とダンスを好まれるため「爆音オクタスピーカー」と「音楽ストリーミング再生」を導入
  • 黒人の皮膚の色に合った撮影技術を開発、「チョコレート色の美肌」を実現
の機能を搭載し、アフリカ市場に攻勢をかけた。
 彼の市場開拓には"一帯一路経済圏構想"も大きく作用した。アフリカ向けの投資が増え、人民元決済が進む中で、人民元でモバイル決済できる微信が事業者と消費者の需要にマッチ。清華IT発の伝音スマホはこのモバイル決済とも結びついて人気が爆発した。
 今や世界のスマホ市場で第4位に上り詰めた清華伝音。天氏は「アフリカはフロンティアです。これからも多くの挑戦者がこの市場に挑むでしょう。我が社のスマホは彼らの挑戦の土台として、支え続けます」と話した。

清華社通信

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