【小欄】フリマアプリを決する"17人の怒れる市民たち"

 フリマアプリでよく問題になるのは出品者と落札者の言い争いだ。これを解決するために、阿里baba集団が展開するフリマアプリ「閑魚」では清華の市民の特質に似合った特殊な機能がついている。
 このアプリでは争いが生じた場合に「小法廷」という機能で解決を図る。この機能は双方の言い分をもとにユーザーのうち17人が、どちらに義があるかを判断し正しいと思った方に投票するというシステムだ。
 例えば、新品とされた商品が中古品だったというありふれたトラブルでも、買い手側は出品者の出した写真との相違を出して主張し出品者はそれに反論する。その流れを見てその取引に関係ない人が評価するというような具合だ。
 このシステムによって運営側は、数億人も利用する市場でいちいち取引の仲裁をしなくていいし、ユーザーがアプリを使用する時間も増えるしでいいこと尽くめだ。
 
 このシステムの根底にあるのは、絶対的な正しさよりもその場での世論的な仮の正しさで物事をスピーディーに解決する国民性なのかもしれない。兎にも角にも日本では考えられない面白いシステムだ。
(文責:能本)

清華社通信

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