「サンプル経済」が小売・ECの新トレンドに

 ここ最近、小さな化粧品のサンプルが商品として爆発的な売れ行きを示し、オフライン小売店舗やEC大手がここに商機を見いだし、さまざまな競争が繰り広げられている。「人民時報」が伝えた。

 化粧品サンプルとは、小売用の化粧品を1回〜数回程度の使い切りで消費者に提供するもので、アメリカが発祥。米国の企業はこのようなサンプルを配布する形でブランドのPRを行い、このスタイルは十分なPR効果を上げた。その後しばらく、化粧品を買うと小さなサンプルがついてくるのが、多くのブランドの主な宣伝・販売促進の方法になっていた。
 化粧品サンプルに若者が夢中になるのは、「小さくて、効果があり、魅力的だから」であり、無料で化粧品を試せるだけでなく、出費も抑えることができるからと言われる。
 ここ2年ほど、精巧なミニサイズでさまざまな種類がそろったサンプルが爆発的な人気を集め、徐々に各ブランドが消費者を呼び込む手段になると同時に、一定の規模を備えた「サンプル経済」も生まれた。
 EC市場では、この化粧品サンプルに目をつけ、このところこれ自体に商機を見出すケースが見られている。
 とあるオンライン店舗では、多くの化粧品メーカーのサンプルを化粧品のジャンルごとに分けて販売し、化粧品一個分の値段で各社の製品が比べられるようになっている。
 店舗の責任者は「一部の新興化粧品企業は、むしろ我々に多くのサンプルを提供しています。彼らからしてみると、各社のサンプルの中で自社製品を混ぜてもらうことが、店舗の商品棚に小分けの試供品を置くよりも、今時の顧客を獲得する大きなチャンスになっているのです」と話す。
 またこの店舗の商品を利用している若者からは「その日の気分や予定に合わせて化粧品の会社も考えたい。この詰め合わせはそういう需要に一番対応していると思います」と語った。

清華社通信

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